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酷暑といった方が良いかもしれない。今年の夏は例年に増して厳しい気がする。昨年までは、香川県の直島に2泊3日の滞在でアートの島、直島を満喫できたのだけれど、今年は宿泊施設の事情で、どうやら行程を変更せざるを得ない様である。海の見える風光明媚な直島でアートに浸らせたい計画が大幅に狂ってしまった。
頭を悩ませた末、強行スケジュールではあるが、1日目は岡山県倉敷の大原美術館見学後瀬戸大橋の見える鷲羽山で宿泊、2日目はフェリーで香川県の直島にわたり、地中美術館・ベネッセミュージアム・家プロジェクト見学後フェリーで、高松に行き屋島に宿泊、翌日バスで徳島県鳴門市の大塚国際美術館を見学。そして、鳴門大橋を渡り、淡路島を縦断し明石海峡大橋を渡って帰路に就く、瀬戸内海大環状ルートを設定した。
倉敷の大原美術館では、10人ずつのグループに別れ、4人の学芸員さんに、それぞれ作品についてのコメントを生徒達が会話形式で語り合うおしゃべりプログラムという形式で作品鑑賞を楽しんだ。生徒達は、一つの作品についての見解がそれぞれ違うことと、多様な見方、感じ方があって良いことを改めて学習したようである。
2日目の直島では、光をテーマにした三人の作家、モネ、ジェームス・タレル、ウォルターデ・マリアのために設計された地中美術館を午前中に見学した。この美術館は、安藤忠雄氏が三人の作家のために手がけた彼自身の作品でもある。異空間を彷徨うような地中美術館は生徒達にとって、大変衝撃であったようで、直後に書かせたレポートには、今までに見てきた美術館の概念が覆ったという文章が多く見て取れた。
その後、ベネッセ・ミュージアムを学芸員さんの解説で見学させていただき、最後に美術の島である直島の環境を生かした体験型の作品である「家プロジェクト」を見学し、フェリーで高松に向かった。
3日目には徳島県鳴門市にある大塚国際美術館に向かった。この美術館は私自身も初めて訪れる美術館で、広大な展示スペースに陶版で再現された至宝の西洋名画1000余点が展示されている。当初は所詮レプリカであるという先入観で観賞していたが、実際目の当たりにすると、その充実した点数と忠実な再現技術に圧倒され言葉をなくした。特にシスティーナ礼拝堂・スクロベーニ礼拝堂の環境展示や、ミケランジェロの最後の晩餐の修復前と修復後の作品など、日本に居ながらにして世界の美術館体験ができるのである。それゆえに、とても1日では展示室すべてを回ることができないという生徒の声が圧倒的であった。
3日間で瀬戸内海を大きく周回する3ヶ所の美術館巡り、私の欲張りな性格のせいで、生徒達にはかなりの負担になったかもしれないが、研修のレポートを読み終えると、「疲れたけれど、忘れられない研修になった。」等々、今回の研修が彼女達と我々教員にとって多くの財産を残してくれた事を確信した。 |